【Formlabs】SLA 光造形方式 vs FDM 熱溶解積層方式
現在の市場において、最も普及している3Dプリンタの方式は下記3つといわれています。
- ①FDM(熱溶解積層方式)
- ②SLA (光造形方式)
- ③SLS (粉末焼結積層方式)
それぞれの造形方式には短所と長所があります。
3Dプリンタの購入を検討する場合、まずは各方式の違いを理解して用途に最適な造形方式を決める必要があります。
各方式の特徴
FDM(熱溶解積層方式)
FFF(フィラメント溶解造形方式)とも呼ばれています。
3Dプリントの経験が浅い一般的な初心者にもよく知られており、「3Dプリント=ホットグルーガンのようなもので造形する」というコンセプトに最も近い方式です。
\3Dプリンタ初心者にオススメ/
- 作業手順がシンプル
- 手頃な価格設定
下記条件を求める方には向いていません…。
- 造形品質や性能面の精度 →他の方式に劣ることが多い
- 滑らかな品質 →他の方式に劣ることが多い
- 等方性 →FDMは異方性が生じてしまうので、一定方向に負荷がかかると割れやすい
SLA(光造形方式)
光源を照射することで液体レジンを硬化させ、層ごとに固めていくことで造形します。
弊社が正規販売代理店となっているFormlabs社の「Form4」や「Form4L」は、SLA方式を採用しています。
SLS (粉末焼結積層方式)
高分子粉末に高出力レーザーを照射して、微粒子を焼結さることで造形します。
弊社が正規販売代理店となっているFormlabs社の「Fuse1+」は、SLS方式を採用しています。
3Dプリンタ比較表
FDM(熱溶解積層) | SLA(光造形) | SLS(粉末焼結積層) | |
---|---|---|---|
造形速度 | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
作業効率 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
精細度 | ★★☆☆☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
精度 | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ |
表面品質 | ★★☆☆☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
複雑形状の造形 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
使いやすさ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
SLA(光造形) vs FDM(熱溶解積層)
比較されることが多い2つの方式について、3つのポイントに焦点をあて検証した動画がこちらです。
①精度
FDM方式はプリントした方向の層線が見えていますが…
SLA 方式は表面が滑らかです。細かい特徴も精度高く表現することができます◎
②耐熱性
FDMは耐熱部品を作ることはできません。
熱可塑性プラスチックは、最終的には全て溶けてしまいます。
一方、特殊な SLA 材料で作られた樹脂パーツは、高温でも変形に耐えることができます◎
③等方性
FDMは等方性の部品を作ることはできないので、方向によって強度が等しくありません。
一方、SLA で作られた樹脂パーツはどの方向でも強度が等しく、最終部品にかかる負荷の方向を気にする必要がありません◎
SLA(光造形) vs FDM(熱溶解積層)、本記事はSLAの良いところを紹介しました。
ですがもちろん、コスト面などでFDMの方が合っている場合もあります。
3Dプリンタ購入は、用途に最適な方式を選択することが大切です。
「自分に合っている方式が分からない…」という方は、ぜひ一度ご相談下さい!